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信じる力

WBCで日本が優勝しました。

栗山監督のインタビューを拝見していて、「信じる力」がとてもある方なんだなと思いました。


不調だった村上選手についても

「本人はまだチームに迷惑をかけていると思っているかもしれないが、あんなバッターではない。世界がびっくりするようなバッターだ。信じる気持ちには揺るぎないものがある」

と発言していました。

村上選手は、準決勝から調子を取り戻して、見事なバッティングを披露しました。


この「信じる力」は、心理学でもよく題材として取り上げられ研究されています。

教師の、保護者の、子どもに対する「期待」や「希望」は、子どもの行動や成績に影響すると言われています。


「ピグマリオン効果」という言葉をご存知ですか。

1960年代、アメリカでローゼンタールという心理学者が、ランダムに選ばれたグループの子達を、「今後成績が伸びるグループ」だと教師に伝えました。すると1年後、本当にその子たちの成績は伸びました。

教師の「期待」が実際に生徒の成績に影響したことを示しています。

逆に、期待が低くなっている生徒たちが本当に成績が下がって、行動面にも影響してしまうことは、ゴーレム効果と呼ばれています。


人やグループがある人に対して抱く期待やイメージは、実際その人に影響を及ぼし期待されているような行動につながるという考えは、心理学だけでなく社会学でも取り上げられ、マートンがself fulfilling prophecy (自己達成的予言、自己充足的予言、自己成就予言)として、発表しています。


自分が他者に抱くイメージ期待は、実際その人に影響を及ぼす。

大人にも子どもにも言えることです。


何か人に迷惑がかかることをしてしまったり、

学校での様子や対応に困ることなどを先生から電話で伝えられたり、

成績がなかなかあがらなかったり、

友達関係でもめてしまったり、

子どもに関わる心配事は多岐にわたります。

突然起こると、大人も動揺してしまいます。


「この子ならきっと大丈夫」と思う反面、

大人自身も不安になることもあると思います。


子ども自身の行動の理由をしっかり聞いた上で、何がよくなかったかは、きちんと話し合う必要があると思います。

一方、そんな時こそ、その子の頑張り、できたこと、やろうとしていたこと、すごいなと尊敬するところ、感謝しているところを具体的に思い出してみましょう。

そしてそれを言葉で伝えてあげることが大切だと思います。

それから、一緒にどうやって現状を変えていけるか、一緒に考えていく。


自分を信じてくれる人がいるということは、子どもにとって(大人にとってもですが)、とても大きな力になります。


子育てには正解がなく手探りだからこそ、自分の子が何かしてしまうと不安が募ります。そんな時にすぐ思い出せるよう、日頃から、子どもの頑張り、すごいなと思うところ、感謝しているところなどに目を向けて、信じる気持ちを呼び起こせるようにしておくと良いと思います。

私も、毎日悪戦苦闘ですが、子どものことを信じる姿勢、いいところをたくさん見つける目を、忘れずに居たいと思います。










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