小さい子ってバンドエイドが好きですよね。
ぺたぺたくっつくのが楽しいのでしょうか。
シールと同じくくりなのかもしれません。
長男も、3歳になったばかりの頃、バンドエイドが大好きでした。
どこにでもぺたぺた。
「痛い痛いってけがしたところに貼るんだよ」というと
「ここ痛くしたの」と訴えます。
バンドエイドの消費が多いので
「バンドエイドは、本当にいたい時にはるんだよ。
そうすると、いたいところを守ってくれて、早く治るの。
だから、本当にいたい時のためにとっておこうね」
と説明しました。
わかってなかったように思うけれど・・・気を逸らしたり、シールをあげたり、いつしかバンドエイドブームは去りました。
さて、そんなある日、長男が赤ちゃんの妹を強めに押してしまうことが何度かありました。親としては、色々と心配になりました。
そこで、キッズスキルを使ってみました。
「ねぇ、ママからのお願いがあるんだよ」
妹が泣かなければ、ママも笑顔が増える。長男と一緒に遊ぶ時間が増える。だから一緒に頑張って、妹に優しくしてみようと伝えると、なんとなく「うん」という流れになりました。
妹が遊びの邪魔をするのがいやだったようなので、そんな時は手を出す代わりに、ママにお知らせしようということになりました。
妹がじゃましてきたらどうするか、練習しました。
それからリマインダーを決めました。
キッズスキルでは、もしスキルを忘れてしまっているとき、どうやって思い出させて欲しいかをあらかじめ決めておきます。
「どうやって思い出させて欲しい?」と聞くと、
「ママにギュッてしてほしい」と、長男が言いました。
「ママがギュッてすればいいの?」と、私。
「じゃぁ、この作戦に名前つけよう」というと
しばらく うーん と考えて
「バンドエイド!」と長男。
「ぎゅってしたときも、「バンドエイド」っていっていいよ」と乗り気な様子で言っていました。
その言葉を聞いて、ハッとしました。
この子は妹を押してしまった時、自分が傷ついていたのかな。
体ではなくて、心が痛かったのかな。
だからバンドエイドなのか?!
私の経験や知識はこの子より多いのだろうけれど、視野はとても狭いのかもしれない。
仕事を通して子供達を関わってきていたのに、自分の子どものことは、自分のかたよった見方でしかみられていないんだな。
子どもだって色々考えて行動しているんだよね・・・
色々と考えてしまった、経験でした。
もうずいぶん前のことになってしまいますが、その時のことをたびたび思い出します。
いまだに、子どもに教えてもらうことの多い毎日です。
子どもの行動には、子どもなりの理由がある。
大丈夫そうに見えていても、心の中がどうなっているかは、見えない。
だから、こちらが何かを決めてしまう前に、しっかり本人の言葉を聞いてあげないといけないなと思います。
キッズスキルは会話が成り立つ4歳以上で使うことが推奨されています。
それは、どんなスキルにするか自分なりにアイデアを出し、スキルを学ぶということ自体を、本人が納得し、やりたいと言う気持ちで能動的に取り組めるようにするためです。
どうしても小さいと、大人の言葉に子どもがなんとなく従ってしまうこともあるのではないかなと思います。ただ、大人が子どものアイデアを聞き、尊重しながら、丁寧に一緒にスキルを決めて、スキル学習に進むというコミュニケーションを小さな時から続けると、自分の考えが尊重されるという意識が持て、解決志向の考え方が身についていくのではないかと思います。
キッズスキルが全ての問題を魔法のように解決するわけではありませんが、困った時の対処法のひとつとして持っておくと役立つと思います。

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