「あれ?今日図書の日だ!本どこにやったっけ?」
「あ!宿題一個やり忘れてた!」
「ママー、今日あの服きたいんだけど、どこ?」
「はい。これ学校からのお手紙。そういえば、今日先生に出さなきゃいけないんだって、早く名前書いて!」
朝、こんなことありませんか?
忙しい朝に限って、子供達が次から次へと、何か思い出しただの、あれが無いだの、今日提出だの、言い出すという・・・。
「なんで昨日の夜用意しておかないの?!」
「なんで前もって言ってくれないの?!」
思わず出てしまう、「なんで」。
カウンセラーをしている身でも、保護者としては仕事で使う「冷静にみる力」が全くはたらかず、正直、朝はイライラしてしまうことも多いです。
さて、この「なんで」ですが、答えを求めているでしょうか。
この「なんで」は、今言われても困る!ということの感情としての言葉だと思います。
そして、子供自身がその答えを持っているとは思っていないのではないでしょうか。逆に、「だって・・・」と子どもが答えたとしても、それを受け入れる余裕がないことも多いのではないかなと思います。
「なんで」に感情を乗せて言ってしまうと、その感情を受け取った子どもも、感情的に反応します。
では、本当に言いたいことはなんでしょうか。
「なんで」の代わりに、「こうしてほしい」を伝えると、相手にきちんと伝わります。そして、「自分の気持ち」を前につけると、さらにまっすぐメッセージが届くと思います。
「朝言われてもパパママは困るよ。今度からは前の日に見せてちょうだい」
「今言われてパパママどうにかしてあげたいと思うけれど、できないよ。今日はそのまま行きなさい。今度からは前の日の夜にちゃんと確認するんだよ」
「なんで」が出そうになったら、一度息を深く吐いて、「こうしてほしい」が何かを考えてみましょう。
そして、こういう状況で、親がパニックになる以上に子どもも心の中では(表面上は冷静でも)パニックだということを思い出しましょう。「今日帰ってきたら一緒に連絡帳みよう」など、サポートを提案してあげると、少しは緊張が和らぐかもしれません。
子育ては一筋縄ではいかないことばかり。
理論を知っていても、育児書読んでも、その通りにいくなんてなかなかありません。
でも、自分の中に対応の引き出しを増やしていくことで、困った時にふと思い出して使うことができます。
感情をのせた「なんで」の代わりに、「こうしてほしい」を伝える。
ぜひ対応の引き出しに入れておいてください。
私も、忘れがちなこのポイントを思い出せる朝、笑顔で送り出せる朝を増やしたいとおもいます。

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