top of page

できる 回路を呼び起こす

みなさん、膝のお皿を動かすこと、できますか?

膝にきゅっと力を入れて、膝の皿を引き上げる動きです。

立ってやってみると、わかりやすいかもしれません。


学生時代に怪我してから膝は弱点だったのですが、久々、捻ってしまいました。

それから1ヶ月、松葉杖で体重をあまりかけないように、とりあえず動かさないようにしていました。


リハビリ開始と言われ、これから歩くぞ!と意気込んでリハビリに行ったら、びっくり。全然膝が曲がりません。曲げようとするとズーンと鈍い痛みが広がり、とても怖くて、曲げられません。


リハビリの先生が丁寧にみてしてくださり、状況を説明してくれました

膝の皿を引き上げる筋肉を動かしたら、下がっている骨がもちあがり、痛みもよくなってくると思います。まずはそこから毎日リハビリ頑張りましょうと。


見通しが見えて、希望が持てました。

毎日毎日、家でもがんばって膝の皿を動かそうとするのですが、どうしたことか、びくともしません。

お尻や腰のあたりに力が入ってしまい、肝心の膝周り部分の筋肉を動かせないのです。


本当は膝をみながらやるリハビリですが、一度、寝転がってやってみることにしました。

目を瞑り、まずは右膝を動かしました。

その感覚を思い出しながら、左膝に集中。そして、急に思い出したのです。

これだ!

膝の皿はほんのわずかしか動きませんでしたが、どこを動かすかの感覚が蘇った瞬間でした。

そこからは、今できた通りにやろうと何度も目を瞑ってやってみました。

自信がついたら目をあけて、それができたら、今度は膝を見ながら。

でも1日経つと、また振り出しに戻ります。目を瞑って、集中してからでないとできませんが、「昨日できたからきっとできる」と思える自分がいます。


この「できる」感覚を呼び起こすという作業、解決志向に似ているなと思います。

子どもが急に何かできなくなると、「できなくなった」ことに集中してしまいがちです。トイレにいかれなくなってお漏らしが増えた、なんでだろう。いつからだろう。学校に行くのを嫌がるようになった。何があったんだろう。

原因追及にエネルギーを注ぐことが多くあります。


でも、その子は「できた」こともあるし、今も「できる日はある」という点に目を向けるのが解決志向です。

またできると思っているか、そのために、どうやってできていたのかを探すこと、どうやったらできそうかについて話し合うことにエネルギーを注ぎます。


ただ、できている時に「どうやって」なんて考えないことが多いです。

私は今まで、どうやって膝の皿を持ち上げるか、意識してやったことはありませんでした。

子どもも同じで、それまで意識せずにできていたことを、改めてどうやってできていたか、を思い出すことはとても難しいのではないでしょうか。


では、日頃から大人ができることとは。。。

それは、できたときにこそ「どうやって」の質問を投げかけてあげることです。

そして日頃からできる時の回路を作っていってあげることです。


毎日の当たり前のようなことから、挑戦してやったことまで。

朝、自分で服を着てきた。「自分できたんだね。なんで?どうやったの?」

朝、余裕を持って支度が終わった。「今日は行く前にテレビ見る時間まであるの?どうやったの?」

朝、学校行きたくないとブーブー言っていたけれど、急に支度をはじめた。

「どうやって切り替えたの?」と聞いてみる。

ぶらんこをはじめてこげた。逆上がりができた。「どうやったらできたの?」

とても緊張したけれどひとりでおつかいに行ってくれた。「助かったよ。緊張してたけど、どうやってできたの?」


小さな子は不思議な回答をすることがありますし、大きな子も面倒だったりしてそっけない回答が返ってくることがあります。

でも、質問してそこに意識を持って行ってあげることが大切だと思います。

また、聞く=関心がある、ということなので、子どもからしたら、その大人が自分のそんなことに気づいてくれていたんだという認められた感覚も感じられると思います。


毎日色々頑張っているのに、できていないときばっかり怒るんだから!!

子どもに言われてドキッとした言葉です。


頑張りやできていることに目を向けて、どうやってできたかを質問して、回路を作っていく作業が、できる回路を強くしてくれると思います。

思い出したらぜひ使ってみてください。











閲覧数:22回

最新記事

すべて表示

友だち

Σχόλια


bottom of page